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ミスター・スモーキー・ストーリー
作/象乃ユメカ
俺はスモーキー、自由気ままに生きている。
だいたいは野良猫として生きているんだが、たまには人という生き物と暮らしたりもする。
猫もいろいろ、人もいろいろ、人生いろいろって感じるぜ!
俺はトタンの下で生まれた。
親父は知らねえがおふくろはけっこう美人だったんだ。
俺には妹もいた。
生まれたときはおふくろも俺と妹にいっぱいミルクを与えてくれた。
俺らはおふくろがミルクを与えてくれたときまでは まあ順調に育ったんだ。
ところがある日身体じゅうに傷のある男がおふくろの前に現れたんだ。
まあおふくろは一目惚れだったんだろう。
奴が現れてから、おふくろはトタンの家にたまにしか、帰らなくなった。
俺らはだんだん、ミルクが飲めなくなっていった。
ひもじくて、毎日おふくろを呼び続けた。
そのうち、妹がおふくろを呼ばなくなった。
妹のしっぽは毛が抜けて、そして腹が異様に出はじめた。
俺は腹が減って腹が減って死にそうだった。
妹を見たら息が荒くて苦しそうだ。
そのとき!
人間の子供の声が聞こえたんだ。
「あ!子猫だ!」
そして俺は気絶してしまった。